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冬病夏治

  • 執筆者の写真: こころ 漢方相談薬局・はり灸治療院
    こころ 漢方相談薬局・はり灸治療院
  • 2019年4月21日
  • 読了時間: 3分

こんにちは。

漢方・はり灸のこころです。

もうすぐ「令和」ですね。

そして大型連休が終わり、あっという間に夏が来ます。

今日は「冬病夏治」という治療法についてです。

「冬病夏治」とは伝統的な中医学の治療法の一つです。

現存する中国最古の医学書の「黄帝内経」の中の《素問·四気調神論》には「春夏養陽」、《素問·六節臓象論》には「長夏勝冬」とあります。

簡単に言えば、前の季節を体を整えることで、次の季節に起こりやすい病気を防ぐことができるという考え方です。

「冬病夏治」は、夏の時期にあらかじめ対策をとることで、冬に発生しやすい、悪化しやすい疾患を予防するというものです。

治療する時期は「三伏(さんふく)」が冬病夏治のよい時期とされています。

「三伏」は十干(じっかん)*の七番目である「庚(かのえ)」**と関係があります。

庚は五行の「金」に属し、「火剋金」(火が金に打ち勝つ、金は火に伏せられる)とされているため、「火」の盛んな時期、つまり夏の時期の庚は「金(庚)が火(夏)に伏せられる日、暑さの影響を受けやすい日と考えられるようになり、夏の3回ある「庚」を「三伏」とし、注意が必要な日と言われるようになりました。

具体的には夏至後の3回目、4回目の庚と立秋以後の最初の庚をそれぞれ「初伏」「中伏」「末伏」としています。

またこの時期は、自然界の陽気が旺盛で、人の陽気もこれに従って発生し、皮膚の肌理も緩くなり、汗腺も開いて、全身の経絡が通暢するため、体質が陽虚(冬に症状が悪化しやすい体質)の人は、熱性の漢方をツボに使用することで、経絡へ薬効を届けやすくなり、陽気を高めて臓腑の効能を調整しやすくなると考えられています。

冬の寒い時期に呼吸器系や消化器系のトラブルを起こしやすい人は、庚は大腸に属し、翌日の辛は肺に属するため、この時期に治療するのが良いとされています。

ちょっと気が早いかもしれませんが、大型連休が終わると暑い夏がすぐにやってきます。呼吸器系、消化器系のトラルブでお悩みの方は、ぜひご相談ください。

漢方・はり灸の《こころ》では相談料は無料です。初診料もかかりません。

メールや電話での相談も可能です。

〒252-0143 相模原市緑区橋本4-16-19 ロックヒルII

tel 042-779-0556

fax 042-779-0555

漢方薬局・はり灸治療院 こころ

*、**

干支(えと)というと「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」を思い浮かべる方が多いと思いますが、正しくは「十二支(じゅうにし)」です。

じゃあ干支の干(え)って何?ということになりますが、正しくは十干(じっかん)と呼ばれます。

十干(じっかん)は「甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)」と日を10日ごとに数えるための符号で、これを一旬(いちじゅん)と呼び、上旬、中旬、下旬で1ヶ月になるため広く使われていました。

中国の古代思想では万物はすべて「陰」と「陽」に分けられるとする「陰陽説(いんようせつ)」と、万物は「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素からなるとする「五行説(ごぎょうせつ)」という思想があります。

日本では十干にこれらの説を当てはめて考えるようになり、「陰」と「陽」を「兄(え)」と「弟(と)」に見たて「兄弟(えと)」と呼び、十干は、それぞれ、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)となりました。

ちなみに、十干と十二支を組み合わせると、60通りの組み合わせができます。これを六十干支と呼び、60年毎に同じく見合わせが出現します。60歳を「還暦」と言うのはここからきています。

この組み合わせでの言い方は、一番最初の組み合わせである「甲」と「子」を組み合わせた「甲子」は、「かっし」、「こうし」または「きのえね」と読みます。

歴史でならった戊辰戦争の「戊辰(ぼしん)」や丙午(ひのえうま)の迷信もそうですね。

 
 
 

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